菅首相の突然の辞任により実施された自民党総裁選挙は、新型コロナの下で苦しむ国民を放置したまま、マスコミが過度な期待をあおる中で9月29日におこなわれました。当初から決選投票をもくろみ、過半数に達しない候補者を立てて争われた結果、前年の総裁選挙で落選した岸田元外務大臣が自民党総裁となり、10月4日に開会された臨時国会において第100代総理大臣に選出されました。
同日、岸田氏は10月21日で任期満了となる衆議院選挙を10月19日公示、10月31日投開票でおこなうと発表。総裁選挙の中でマスコミが過度な報道を繰り返した勢いに乗るかのように、当初11月7日などと言われていた投票日を前倒した形です。
投開票日前倒しの背景には、自民党が独自に次期総選挙での当落調査の結果(60議席減)への危機感があり、市民連合と政策協定を結んだ「共闘する野党」が小選挙区での候補者の一本化をすすめる時間的余裕を与えないためと見られます。
また、地域政党である都民ファーストが突然、国政新党ファーストの会を設立し、この総選挙に候補者を立てることを発表しました。
4年前の総選挙では、小池百合子都知事が「希望の党」を設立し、民進党であった前原元国交大臣とともに野党の共闘を分断し、結果的に自民党が単独過半数を確保して大勝しました。
私たちは9年間続いた安倍・菅政権の政策の恩恵を一切受けていません。今回の選挙では、投票権を持つ私たちがしっかりと投票所に足を運ぶとともに私たちの仕事とくらし、命と健康を守ってくれる政党、候補者に投票することを強く訴えます。